三井養之助さん(旧三井物産の初代社主)の奥様が五大おとぎ話を長唄にして、子どもにも唄えるようにしてみては?とご提案され、幸堂得知さんや半井桃水さんが手分けして作詞しました。
子どもにも分かる唄にはなりましたが、詞が長いこともあって演奏は難しく、残念ながら子どもに唄えるものにはなりませんでした。
現在も研精会等で度々演奏されていますが、歌詞が大変分かりやすく、好評です。
特に桃太郎は上演回数が多い人気曲です。
伊坂梅雪•作詞
それ桃栗三年、柿八年にして花を開き実を結ぶとか…
現在、残念ながら音源も譜も残っておらず、どのような曲だったのか不明です。
20分あまりの大曲でした。
幸堂得知・作詞
初めて作詞の幸堂さんの前で小三郎・六四郎が曲を披露する際、ご自宅にお伺いすると、チャンチャンコに大黒頭巾をかぶり、杖をついた花咲爺の姿で門の外に迎えに出ておられ、そのままの姿で曲を聴いてくださいました。
芸に対する礼を守ってくださる、すばらしい方でした。
蓬生女史・作詞
最近では、2015年、夏の長唄協会で吉住会が演奏しました。
「蓬生女史」は三井養之助さんの奥様の筆名です。
黒田撫泉•作詞
長唄研精会でも度々演奏されており、研精会譜が販売されている人気曲です。
英語の入った初めての長唄。
「欧州の仙境と、謳うも久しきスイッツル…」
ウィリアム•テル、スイッツル、代官ゲスレルなどなど英語部分の節付けに苦労したそうです。