当時の新聞では…

明治35年8月22日付け東京朝日新聞では発会の模様を大変好意的に紹介しています。

予記の如く一昨日其第一回を日本橋倶楽部に催したり。来会者は殆どで五百名に及び紳士連も多く、頗る盛会にて番組通り演じたるが、中にも「十二段」という珍しき演物は唄が小三郎、三絃が六四郎、三郎助とて動かぬ上手揃い、近来の聞き物なり。又「勧進帳」の顔ぶれ中に小三郎門中の旦那株あり。住田又兵衛、望月長九郎にて、是亦大喝采なりき。目下長唄連中は分裂して振るわざれば、会員たる技芸家は大いに奮発して斯道のための将来の繁昌を図るべし。